スタッフブログ
2016年11月28日 月曜日
新米獣医師カーリーのつぶやき-part76~甲状腺機能低下症~-
こんにちは。獣医師の苅谷です。
最近は大分寒くなってきているため、コタツやストーブといった暖房機器を使い始めていると思います。
特にコタツに入ると抜け出せなくなることが多いので大変ですね。

今回は甲状腺機能低下症についてお話します。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌不足により、体に不調をきたす内分泌疾患です。
最近では、東京ヤクルトスワローズの今浪選手がこの病気で闘病中ですね。
さて、甲状腺ホルモンとはそもそも何かというと・・・
体全体の細胞に作用して細胞の代謝効率を上げる働き、つまり活動するためのエネルギーを作ることを促す働きをになっています。
また、動物種によっては他の働きまあります。
例えば、カエルなどの両生類の幼生から成体への変態(オタマジャクシ→カエル)や鳥類の季節性の換羽があります。
この甲状腺ホルモンが欠如してくると体の新陳代謝が落ちてくるため、以下の症状が認められます。
・元気がなくなる
・食欲がないのに体重増加
・体温、心拍、血圧低下
・左右対称の脱毛および色素の沈着
・皮膚疾患
・むくみが出てくる
酷くなってくると昏睡、意識障害に陥ります。

このような症状は何が原因で起こってくるかですが
犬においては免疫介在性甲状腺炎が主で、他には原因不明の甲状腺萎縮やクッシング症候群といった他の疾患が関わってきます。
猫の場合、高齢になると甲状腺機能亢進症を引き起こしやすくなり、その治療の際に上手くコントロールできずにこちらに陥る場合もあります。
ここでこの病気はどのように調べていくのかというと血液検査にて調べていきます。
一般的な血液検査では・・・
代謝効率が低下するため、高コレステロール、中性脂肪が高くなります。
また、肝酵素の上昇が認められます。
ここから一歩進んで甲状腺ホルモンの値を調べます。
甲状腺ホルモンにもいろいろと種類があり、一般的にT4やfT4といったものを調べます。
ただし甲状腺ホルモンはお薬や全身の炎症やクッシング症候群といった疾患により機能が阻害されるため、この点を鑑別していく必要があります。

治療に関してですが、基本的に足りない甲状腺ホルモンを内服によって補填し続けることです。
足りない甲状腺ホルモンを補てんすることより、体の新陳代謝は活発になり、徐々に改善します。
ただ甲状腺の機能自体は落ちてしまっているため、一生付き合っていくことになります。
今回は以上で終わります。
もしよろしければ

こちら
のクリックをよろしくお願いします。
最近は大分寒くなってきているため、コタツやストーブといった暖房機器を使い始めていると思います。
特にコタツに入ると抜け出せなくなることが多いので大変ですね。

今回は甲状腺機能低下症についてお話します。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌不足により、体に不調をきたす内分泌疾患です。
最近では、東京ヤクルトスワローズの今浪選手がこの病気で闘病中ですね。
さて、甲状腺ホルモンとはそもそも何かというと・・・
体全体の細胞に作用して細胞の代謝効率を上げる働き、つまり活動するためのエネルギーを作ることを促す働きをになっています。
また、動物種によっては他の働きまあります。
例えば、カエルなどの両生類の幼生から成体への変態(オタマジャクシ→カエル)や鳥類の季節性の換羽があります。
この甲状腺ホルモンが欠如してくると体の新陳代謝が落ちてくるため、以下の症状が認められます。
・元気がなくなる
・食欲がないのに体重増加
・体温、心拍、血圧低下
・左右対称の脱毛および色素の沈着
・皮膚疾患
・むくみが出てくる
酷くなってくると昏睡、意識障害に陥ります。

このような症状は何が原因で起こってくるかですが
犬においては免疫介在性甲状腺炎が主で、他には原因不明の甲状腺萎縮やクッシング症候群といった他の疾患が関わってきます。
猫の場合、高齢になると甲状腺機能亢進症を引き起こしやすくなり、その治療の際に上手くコントロールできずにこちらに陥る場合もあります。
ここでこの病気はどのように調べていくのかというと血液検査にて調べていきます。
一般的な血液検査では・・・
代謝効率が低下するため、高コレステロール、中性脂肪が高くなります。
また、肝酵素の上昇が認められます。
ここから一歩進んで甲状腺ホルモンの値を調べます。
甲状腺ホルモンにもいろいろと種類があり、一般的にT4やfT4といったものを調べます。
ただし甲状腺ホルモンはお薬や全身の炎症やクッシング症候群といった疾患により機能が阻害されるため、この点を鑑別していく必要があります。

治療に関してですが、基本的に足りない甲状腺ホルモンを内服によって補填し続けることです。
足りない甲状腺ホルモンを補てんすることより、体の新陳代謝は活発になり、徐々に改善します。
ただ甲状腺の機能自体は落ちてしまっているため、一生付き合っていくことになります。
今回は以上で終わります。
もしよろしければ

こちら

投稿者 ブログ担当スタッフ | 記事URL
2016年11月15日 火曜日
肥満について ~加藤獣医師便り~
こんにちは
獣医師の加藤です
晩秋に入り、徐々に紅葉の季節になりましたね
車で走っていても街路樹の色づきが
素敵になってきました。
さて、今回は『肥満』について
お話させていただきます。
みなさんは愛犬、愛猫の体型を気にされた事がありますか?
丸々としている姿は可愛く見えたり、
ご飯やおやつを美味しく食べいる姿は愛くるしいですね。
しかし、
そのままの体型や食事管理、生活習慣を続けていると
様々な病気にかかる可能性があります。
犬の場合、心臓、肺、骨関節、内分泌などの疾患、
猫の場合、心臓、肝臓、膵臓、関節、膀胱などの疾患に、
かかりやすくなります。
では、すでに肥満傾向の犬猫が
最初に『運動』でダイエットを試みるのは危険です。
肥満により、すでに心呼吸器系に負担がかかっており、
また、骨関節はその体重を支えられる状態ではありません。
そこで、最初のダイエットは『食事管理』です。
例えば、体重5kgの犬が1枚60kcalのクッキーを食べると、
人で換算するとハンバーガー1個(350kcal)食べたことになります。
人間から見るとほんの少しのおやつが、
犬猫にとっては、
ビックリする程のカロリーになります。
また、おやつは与えていないのに、太っていくタイプは、
家族の方がこっそり陰で与えてないか、
再度確認して下さい。
その事実がなければ、
与えているフードの量を確認して下さい。
飼い主様はカップ1杯だけ、ほんの一握りしか与えてません、
と言われることが多いのですが、
フードの種類によって、グラムに対するカロリーが違います。
それぞれのフードの袋に、
体重に対してどの位の量を与えれば良いか記入されていますので、
グラムをしっかりと量ってから、与えてください。
すでに適正体重である場合は、
現在の体重を目安にしていた量を与えていただき、
体重過多の場合は、
現在の体重の目安でフードを与えてしまうと
多くなってしまうので、
獣医師やスタッフと相談し、量を決めていきましょう。
ダイエットを本格的に考えている方は、
ダイエットプログラムをたてて、
減量に成功したワンちゃんもいます。

当院の患者様です ~減量前~

~減量 半年後~
腰のくびれがはっきりしています
全体的に一回り小さくなりました
当院では、苅谷獣医師がそのプログラムをたてますので、
気兼ねなく相談してください。

肥満は病気をもたらしてしまうと思われた方は
クリックお願いします。

獣医師の加藤です
晩秋に入り、徐々に紅葉の季節になりましたね
車で走っていても街路樹の色づきが
素敵になってきました。
さて、今回は『肥満』について
お話させていただきます。
みなさんは愛犬、愛猫の体型を気にされた事がありますか?
丸々としている姿は可愛く見えたり、
ご飯やおやつを美味しく食べいる姿は愛くるしいですね。
しかし、
そのままの体型や食事管理、生活習慣を続けていると
様々な病気にかかる可能性があります。
犬の場合、心臓、肺、骨関節、内分泌などの疾患、
猫の場合、心臓、肝臓、膵臓、関節、膀胱などの疾患に、
かかりやすくなります。
では、すでに肥満傾向の犬猫が
最初に『運動』でダイエットを試みるのは危険です。
肥満により、すでに心呼吸器系に負担がかかっており、
また、骨関節はその体重を支えられる状態ではありません。
そこで、最初のダイエットは『食事管理』です。
例えば、体重5kgの犬が1枚60kcalのクッキーを食べると、
人で換算するとハンバーガー1個(350kcal)食べたことになります。
人間から見るとほんの少しのおやつが、
犬猫にとっては、
ビックリする程のカロリーになります。
また、おやつは与えていないのに、太っていくタイプは、
家族の方がこっそり陰で与えてないか、
再度確認して下さい。
その事実がなければ、
与えているフードの量を確認して下さい。
飼い主様はカップ1杯だけ、ほんの一握りしか与えてません、
と言われることが多いのですが、
フードの種類によって、グラムに対するカロリーが違います。
それぞれのフードの袋に、
体重に対してどの位の量を与えれば良いか記入されていますので、
グラムをしっかりと量ってから、与えてください。
すでに適正体重である場合は、
現在の体重を目安にしていた量を与えていただき、
体重過多の場合は、
現在の体重の目安でフードを与えてしまうと
多くなってしまうので、
獣医師やスタッフと相談し、量を決めていきましょう。
ダイエットを本格的に考えている方は、
ダイエットプログラムをたてて、
減量に成功したワンちゃんもいます。

当院の患者様です ~減量前~

~減量 半年後~
腰のくびれがはっきりしています

全体的に一回り小さくなりました

当院では、苅谷獣医師がそのプログラムをたてますので、
気兼ねなく相談してください。



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投稿者 ブログ担当スタッフ | 記事URL
2016年11月15日 火曜日
ジャンガリアンハムスターのさくらちゃんとゆいちゃん♪
みなさん、こんにちは

いつも珍しいペットを連れてきてくれる
松本ゆいちゃん


お久しぶりの登場になりますが、
今日はハムスターを飼ったということで
ハッチくんと一緒に来院されました


ジャンガリアンハムスターのさくらちゃんです


一ヵ月ほど前にお家に来たばかりということで
全身の健康状態をチェックしてもらいましょう


まずは歯のチェックです

さくらちゃんのお口の中を見るのは初めてのゆいちゃん
『すごーい!こうなってるんだね

と、興味津々です



さくらちゃんは自分でケージを
咬んで調整しているんだとか・・・

まだカットするほど伸びてないので大丈夫でしたよ


次は聴診です


元気に動いているさくらちゃんの心音を
聴いてゆいちゃんも安心している様子でした

最後に検便です

診察中にしていた便は形もよく見た目は
問題なさそうでしたが、寄生虫はいないかチェックしてもらいます

『何もいないといいなぁ・・・』
と少し心配そうなゆいちゃんとモニターを見ていたら

『あれ


なんとさくらちゃん、便からアカラスが見つかったんです



アカラスはもともと寄生していることが多いのですが
免疫力が落ちた時に、皮膚に出てくることが多い寄生虫なのです。
さくらちゃんは便から出てきたので
院長も『これは珍しいね~』と驚いていました


アカラスについて院長からしっかり教えてもらい、

駆虫するお薬を飲ませる必要があるので
次はお薬の飲ませ方を教えてもらいます


難しい~


頑張って飲ませる練習をしていました


ゆいちゃん、とっても真剣な表情ですよね


何度も保定の方法を練習して
『お家でも毎日頑張ってみる!』と
院長と約束していました

頼もしい飼い主さんだね

健診のつもりが内容が盛りだくさんで
さくらちゃんもゆいちゃんも少し疲れて

少しの間投薬頑張ってね




後日来院された際に、ドゥと初対面したゆいちゃん


体の大きさが同じくらいだったので
「まだゆいのが大きいよ



と毎月ドゥに会うのを楽しみにしてくれています


これからもドゥと仲良くしてね


ゆいちゃん可愛い



こちら



投稿者 ブログ担当スタッフ | 記事URL
2016年11月 4日 金曜日
NO.457 キンクマハムスター むくくん(碧南市在住)
皆さん、こんにちは
年末まであと2ヶ月となりましたね
もう2ヶ月!?という気持ちですが
最後まで風邪やケガなどしないで
しっかりがんばりたいと思います
それでは今日、ご紹介する患者様は
キンクマハムスターのむくくんです

むくくんは、とっても人懐っこい性格をした
かわいい男の子です
今回、むくくんはホテルを利用されました!

キンクマハムスターは、ゴールデンハムスターの仲間で
ハムスターの中でもおっとりした性格の子が多いと言われています

ご飯の準備をしているとカサカサっという袋の音に反応して
寝ていても起きてくるむくくん

ケージの入口に手をかけて、おねだりしてくる姿が
とっても可愛かったですよ

お預かり中むくくんの可愛いところが
たくさん見ることができました

また可愛いむくくんに
会えるのを楽しみにしています

むくくん可愛いと思った方は

クリックお願いします

年末まであと2ヶ月となりましたね

もう2ヶ月!?という気持ちですが
最後まで風邪やケガなどしないで
しっかりがんばりたいと思います

それでは今日、ご紹介する患者様は
キンクマハムスターのむくくんです


むくくんは、とっても人懐っこい性格をした
かわいい男の子です

今回、むくくんはホテルを利用されました!

キンクマハムスターは、ゴールデンハムスターの仲間で
ハムスターの中でもおっとりした性格の子が多いと言われています


ご飯の準備をしているとカサカサっという袋の音に反応して
寝ていても起きてくるむくくん


ケージの入口に手をかけて、おねだりしてくる姿が
とっても可愛かったですよ


お預かり中むくくんの可愛いところが
たくさん見ることができました


また可愛いむくくんに
会えるのを楽しみにしています


むくくん可愛いと思った方は


クリックお願いします

投稿者 ブログ担当スタッフ | 記事URL
2016年11月 3日 木曜日
新米獣医師カーリーのつぶやき-part75~糖尿病~-
こんにちは、獣医師の苅谷です。
日本シリーズは北海道日本ハムの勝利により終わりましたね。
ただ少し残念だったのは今回の日本シリーズは第6戦で終わってしまったので第7戦の登板予定だった黒田投手とおそらく登板すると思われた大谷投手の投げ合いが観られなかったことですね。
特に黒田投手は今年で引退するため、もうこの組み合わせは見れないのでとても残念です。

今回は糖尿病についてお話します。
糖尿病とは文字のごとく、尿中に糖、ブドウ糖が出てきてしまう疾患で、血液中の血糖値がかなり高くなることで起こります。
初期症状としては多飲多尿や食欲があるのにどんどん痩せてくる、疲れやすいといったものが認められます。
本来尿中にブドウ糖が現れることはほとんどなく、糖は体の中でエネルギー源として重要な物質であるため、腎臓で再吸収されます。
尿中に糖が出るということは腎臓の糖を再吸収する機能が機能していないか、糖尿病のように血糖値が高すぎて腎臓が血液から再吸収しきれない量があった場合が考えられます。
ではなぜ血糖値が高くなるかというと・・・
今回は説明を省きますが糖尿病には他の基礎疾患等(副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患や膵炎などの膵疾患、薬剤による影響)もありますが、体の細胞内に糖を取り込むためのホルモンであるインスリンが関わります。
糖尿病には大きく二種類に分けられて、インスリンの絶対量が足りなくなる場合とインスリンの量は足りているけれども効果が薄くなっている場合があります。
インスリンは膵臓から分泌されるホルモンの一つで細胞内に糖を取り込むために不可欠なものです。
このインスリンの効果が認められないと細胞はエネルギーの枯渇状態に陥るため体内にある他のエネルギーである脂肪やたんぱく質を分解してエネルギーに変換します。
通常飢餓状態でも同様のことは起こりうるものですが、糖尿病では使用するエネルギーの大部分である細胞の糖の利用が出来なくなってしまうため、脂肪をエネルギー源として急激に使用しすぎてしまい使用しているときに生じたケトン体が体で解毒する前に許容量を超えてしまいます。
この状態では嘔吐や昏睡状態に陥り、口臭や尿のにおいが甘酸っぱい臭いがし、治療が遅れる多臓器不全によりと死に至ってしまいます。
その他にも糖尿病によって起こりうる合併症もあります。
糖尿病では代謝異常が起こるため、その代謝産物で水晶体が白濁する白内障や皮膚や粘膜といった外部からのバリア機構が脆弱化、免疫力の低下により感染症に罹りやすくなります。

さて、この糖尿病はどのように見つけていくかというとやはり血液検査で血糖値を測定することです。
ただし、一過性のストレス(興奮)にて血糖値が上がることもある(特に猫では)ため、持続的に高血糖と証明するためには特殊な項目の検査をする必要がある場合もあります。
糖尿病とわかったら次に治療ですが・・・
1つ目はもし他の基礎疾患がある場合、その治療を行うことです。
2つ目は食餌を見直すことです。
必要量の栄養を吸収でき、かつ急激な血糖値の上昇を抑えることができる食餌にすることです。
この場合、血糖値をコントロールする上では重要なことですので療法食に切り替える必要があります。
3つ目にインスリンの投与です。
インスリンの不足量は個々によって異なるため、その投薬量は何度か検査入院をしてもらい決定します。
これを怠り、投薬するインスリン量が過剰になると低血糖の状態になり昏睡状態になってしまいます。
4つ目に適度な運動です。
どうしても肥満も糖尿病に影響がありますので適度な運動が必要です。

糖尿病の場合、以上の治療を生涯続けていく必要があります。
インスリンの投薬は毎日自宅にて注射をしてもらわなければならないため、内服で治療できる病気に比べて大変になります。
しかし、治療をしないと様々な合併症に罹ってしまうため、この点はご協力をお願いします。
今回は以上で終わります。
もしよろしければ

こちら
のクリックをよろしくお願いします。
日本シリーズは北海道日本ハムの勝利により終わりましたね。
ただ少し残念だったのは今回の日本シリーズは第6戦で終わってしまったので第7戦の登板予定だった黒田投手とおそらく登板すると思われた大谷投手の投げ合いが観られなかったことですね。
特に黒田投手は今年で引退するため、もうこの組み合わせは見れないのでとても残念です。

今回は糖尿病についてお話します。
糖尿病とは文字のごとく、尿中に糖、ブドウ糖が出てきてしまう疾患で、血液中の血糖値がかなり高くなることで起こります。
初期症状としては多飲多尿や食欲があるのにどんどん痩せてくる、疲れやすいといったものが認められます。
本来尿中にブドウ糖が現れることはほとんどなく、糖は体の中でエネルギー源として重要な物質であるため、腎臓で再吸収されます。
尿中に糖が出るということは腎臓の糖を再吸収する機能が機能していないか、糖尿病のように血糖値が高すぎて腎臓が血液から再吸収しきれない量があった場合が考えられます。
ではなぜ血糖値が高くなるかというと・・・
今回は説明を省きますが糖尿病には他の基礎疾患等(副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患や膵炎などの膵疾患、薬剤による影響)もありますが、体の細胞内に糖を取り込むためのホルモンであるインスリンが関わります。
糖尿病には大きく二種類に分けられて、インスリンの絶対量が足りなくなる場合とインスリンの量は足りているけれども効果が薄くなっている場合があります。
インスリンは膵臓から分泌されるホルモンの一つで細胞内に糖を取り込むために不可欠なものです。
このインスリンの効果が認められないと細胞はエネルギーの枯渇状態に陥るため体内にある他のエネルギーである脂肪やたんぱく質を分解してエネルギーに変換します。
通常飢餓状態でも同様のことは起こりうるものですが、糖尿病では使用するエネルギーの大部分である細胞の糖の利用が出来なくなってしまうため、脂肪をエネルギー源として急激に使用しすぎてしまい使用しているときに生じたケトン体が体で解毒する前に許容量を超えてしまいます。
この状態では嘔吐や昏睡状態に陥り、口臭や尿のにおいが甘酸っぱい臭いがし、治療が遅れる多臓器不全によりと死に至ってしまいます。
その他にも糖尿病によって起こりうる合併症もあります。
糖尿病では代謝異常が起こるため、その代謝産物で水晶体が白濁する白内障や皮膚や粘膜といった外部からのバリア機構が脆弱化、免疫力の低下により感染症に罹りやすくなります。

さて、この糖尿病はどのように見つけていくかというとやはり血液検査で血糖値を測定することです。
ただし、一過性のストレス(興奮)にて血糖値が上がることもある(特に猫では)ため、持続的に高血糖と証明するためには特殊な項目の検査をする必要がある場合もあります。
糖尿病とわかったら次に治療ですが・・・
1つ目はもし他の基礎疾患がある場合、その治療を行うことです。
2つ目は食餌を見直すことです。
必要量の栄養を吸収でき、かつ急激な血糖値の上昇を抑えることができる食餌にすることです。
この場合、血糖値をコントロールする上では重要なことですので療法食に切り替える必要があります。
3つ目にインスリンの投与です。
インスリンの不足量は個々によって異なるため、その投薬量は何度か検査入院をしてもらい決定します。
これを怠り、投薬するインスリン量が過剰になると低血糖の状態になり昏睡状態になってしまいます。
4つ目に適度な運動です。
どうしても肥満も糖尿病に影響がありますので適度な運動が必要です。

糖尿病の場合、以上の治療を生涯続けていく必要があります。
インスリンの投薬は毎日自宅にて注射をしてもらわなければならないため、内服で治療できる病気に比べて大変になります。
しかし、治療をしないと様々な合併症に罹ってしまうため、この点はご協力をお願いします。
今回は以上で終わります。
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