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院長ブログ

2020年6月29日 月曜日

アーカイブシリーズ 犬の異物誤飲(魚の骨)

本日も引き続き、犬のアーカイブシリーズをご紹介します。

毎回、腹部切開して異物を摘出する場面を展開して参りましたが、今回はちょっと違います。

今回は魚の骨です。


きららちゃん(6歳、避妊済)は、3日前から体が熱っぽいことと、声がかすれた感じがするとのことで来院されました。

確かに喉の周辺が少し腫れている感じがあり、口腔内を診ますと喉が赤くなっています。

口喉炎かと思い、消炎剤・抗生剤を処方して経過観察することとしました。


その3日後、きららちゃんの喉がとんがってきたとのことで再診です。





下写真黄色丸の箇所が皮膚を下から突き上げているかの如く突出しています。



超音波検査を実施しました。

下写真の黄色矢印の部分が異物を表しています。

異物周辺は特に血管の走行も、また出血の形跡も認められません。



患部を注射針で切開してみることとしました。

きららちゃんは非常に性格がおとなしく協力的なので、局所麻酔のみで対応できました。



患部の切開を進めていきますと、鋭い突起物(黄色丸)が現れました。



おそらく何か異物を食べて、その異物が食道壁を穿孔して飛び出してきたのではないかと推察されます。

その突起物を鉗子で把持して引き抜くこととしました。



下写真の黄色矢印が摘出した硬い棘のようなものです。



プラスチックの破片の様にもみえますが、飼主様に確認したところ、どうやら鯖の骨ではないかとのことでした。



患部からの出血もなく、スムーズに処置は完了しました。

皮膚縫合したところです。





先端が鋭利な異物を誤飲した場合、食道に刺さってしまう場合はあるかと思いますが、嚥下と共に餌が上からどんどん流れてきて、異物も胃に落ちていくことが殆どでしょう。

今回の様に、異物が食道壁を突き破って皮下に突出する症例は初めてです。

子どもの頃、魚の骨が喉に刺さって辛い思いをしたことがあります。

きららちゃんは、よほど我慢強い子ですね。

局所麻酔だけでよく耐えてくれました。

考えようによっては、胃や腸にこの骨が流れ込んで消化管を穿孔したら、腹膜炎を起こして敗血症になっていたかもしれません。

外科手術をすることなく、シンプルに摘出できたのは幸いと言えるでしょう。

くれぐれも、魚の骨には気を付けて下さい!



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2020年6月23日 火曜日

アーカイブシリーズ 犬の異物誤飲(トリの骨)

本日、アーカイブシリーズで犬の異物誤飲を載せたいと思います。

過去の異物誤飲症例の中でも、比較的多いのが鳥の骨です。

家庭で調理する機会が多いということもあると思いますが、丸呑みこみして受診という形が多いように思います。




柴犬の三四郎君(10歳)は、お散歩中にどうやら鳥の骨らしきものを飲み込んだと来院されました。

しっかり骨をかみ砕いて飲み込んでくれればよいのですが、散歩中ですと飼主様から奪われるのが嫌で速攻、飲み込んでしまう確信犯的な犬が多いのも事実です。

早速、レントゲン撮影を実施しました。





お分かりいただけたでしょうか?

胃の周辺部を拡大してみます。





上の黄色丸・矢印で示したように、はっきりと鳥の骨の形状が確認できます。

胃の中を骨が突っ張り棒のごとく入り込んでいます。

これでは嘔吐させて回収するjことはできませんし、胃の幽門部から十二指腸まで送り込まれることも不可能でしょう。

この鳥の骨の全長をコンピューターで測定したところ、10㎝もあることが判明しました。

結局、胃を切開することとなりました。

いつものごとく全身麻酔です。



開創器で胃を露出して、メスで切開を加えるところです。



メスを入れたところ、すぐに胃を押しやるかのように下から鳥の骨が顔を出しました!







早期の回復を考慮して、胃の切開部は2cm以内に留めました。

あとは胃を縫合していきます。





次に腹膜・腹筋を縫合します。



最後に皮膚縫合で終了です。



手術は1時間以内で終了して、三四郎君も無事麻酔から覚醒し始めました。



三四郎君は1週間ほど入院して頂き、その間流動食も含め、胃に優しい食生活を送ってもらいました。

柴犬は比較的、異物誤飲が多い犬種です。

特に散歩中に、瞬間的に何でもお気に入りの物を見つけたら、何も考えずに口の中に入れる傾向が強いように思います。

飼い主様から、その時点で注意を受けようものなら、取られるくらいなら飲み込んでしまえ、とばかりに異物誤飲に至ります。

お散歩中にはくれぐれもご注意ください。

最後に入院中にちょっとダイエットした三四郎君です。

無事退院できてよかったです。






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2020年5月25日 月曜日

アーカイブシリーズ 犬の異物誤飲(線状異物)

本日も引き続き、アーカイブシリーズで犬の異物誤飲を載せます。

過去の記事ですが、細かな手術の描写は控えて、患部の写真のみに留めてあります。

線状異物は開腹手術を要する事例が多いため、誤飲させぬ様ご注意ください。




犬は色んな異物を誤飲します。

以前から具体例をご紹介させて頂いておりますが、今回は線状異物を誤飲してしまった症例です。

線状異物誤飲とは?

実は紐や糸のように直線の形状をしたものを線状といいますが、この線状の物体を誤飲してしまうことを指します。


今回ご紹介するミニュチュア・ダックス君は、飼主様が気づかれた時には、既にお尻から紐状の物体が出ているとのことで、慌てて来院されました。



下の写真の黄色矢印で示したものが線状異物です。




とっさにこの紐状の物体を引っこ抜いてしまいたい衝動にかられますが、ここで引いてしまいますと大変なことになります。

このダックス君の飼主様は賢明であったと思います。

多くの線状異物は腸の中を蠕動運動と共に下流に移動していきますが、長い線状異物であるほど腸はくびれていますので何ヶ所か引っかかってしまいます。

結果としてアコーディオン・カーテンを閉めるかのように腸が巻き上げられることになります。

この状態のまま肛門側から牽引しますと腸は線状異物により、ずたずたに切れてしまう事になります。

切れてしまった腸からは内容物が腹腔内に漏れ出て、腹膜炎から敗血症へと事態は急変します。

結局、開腹して線状異物が引っかかっている箇所を突き止め(おそらく複数個所のことが多いです。)、その個所を腸を切開して異物を適切に摘出する必要があります。

実際に開腹したのが下の写真です。



下の写真で、黄色の丸で囲んだ所がアコーディオン・カーテン状に巻き上げられている腸です。

腸の色が充血しているのがお分かりになりますか?



今回は3か所、線状異物が腸内で閉塞してましたので、腸を3か所切開して解除しました。

この状態で長時間放置されますと、腸が血行障害に陥り壊死を起こします。

犬に限らず猫もこの線状異物を大好きな子が多く、毛糸や紐を相手に遊びますが、誤飲に至るケースもあります。

動物の身近に線状異物を置かないように、よくよくお気を付け下さい。




線状異物を誤飲すると腸はこんな形になってしまうことを
 

 
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2020年5月18日 月曜日

アーカイブシリーズ 犬の異物誤飲(靴下)

本日、ご紹介しますのは3年前に石とアルミ箔を誤飲して、胃切開を実施したトイプードルのキイナちゃんです。

その手術後、数回にわたり、髪に巻くロットや石・ガラス等を誤飲しましたが、何とか嘔吐させて事なきを得ていました。

しかしながら今回は、靴下を飲み込んでしまいました。








早速、レントゲンを撮ったところ黄色い丸で囲んだ部分(胃の中)に何か大きな物体が入っているのがお分かりになると思います。

どうやら、誤飲した靴下のようです。

嘔吐をさせる薬を飲ませて吐かせるという方法もありますが、靴下が大きなサイズのため食道で閉塞したら摘出がより困難になります。

結局、胃切開をすることとなりました。

全身麻酔下でキイナちゃんの胃体部にメスを入れます。



鉗子で把持して、牽引しているのが靴下です。





キイナちゃんの胃内をほとんどを靴下が占領している感じです。

力を込めて牽引すると胃粘膜を剥がしてしまうため、慎重に摘出します。






しっかり、靴下が胃の中一杯に詰まっていました。



切開した胃を縫合します。





無事手術も終了し、暫くは流動食の日々が待っています。

何度も申しますが、異物誤飲をする子は何度も異物誤飲を繰り返します。

自分がなぜ手術を受ける目に遭っているかを本人は理解できないでしょう。

詰まる所、飼主様がしっかり飼育環境を整備して頂き、異物誤飲しないよう配慮していただくしかありません。

何度も胃を切開するのは本人は勿論のこと、飼主様も手術する私達も辛いところです。





キイナちゃん、お疲れ様です!



異物誤飲が習慣になってしまっている子に反省の色はありません。
 

 
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2020年5月13日 水曜日

アーカイブシリーズ 犬の異物誤飲 (ボール)

こんにちは 院長の伊藤です。

本日は、当院HP上で各疾病別のコンテンツに収録されているブログ記事から再度、皆様に見て頂きたい内容をアーカイブシリーズとしてご紹介させて頂きます。

当院のHP上のブログ記事も遡ると10年ほど前から掲載しておりますが、そのまま埋もれてしまうのは残念に思う記事も多数あります。

今後、そんな記事を選んで不定期にご紹介したいと思ってます。

機会を見て、載せて行きますのでよろしくお願い致します。



フレンチブルドッグのカミュ君はボールを誤飲したとのことで来院されました。

当初、直径3cm位のボールと伺っておりましたので、他院で嘔吐をさせる薬を飲んでもらい、吐き出してくれたら良いかなと悠長に構えていました。

何度も餌付くのですが、なかなかボールらしきものは出てきません。

ひとまずレントゲン撮影を実施しました。

するとしっかり、測定すると直径6cmものボールが胃内に納まっておりました。

これがそのレントゲン像です。






本人はケロッとしていまして、特にお腹が痛い感じもありません。





6cmというとかなり大きな異物なんですが、フレンチは食道も太く、勢いで飲み込んでしまったようです。

結局、カミュ君は胃切開手術を受けることとなりました。

本人はそれほどの緊迫感も無いまま、手術室へ向かいます。

下の写真はカミュ君の手術の模様です。







これが摘出したボールです。



術後はしばらくは流動食の生活が待っています。

多くの異物誤飲犬は入院中ダイエットをして、スリムな体になって退院されます。

実際、異物を飲み込むのはあっと言う間のことです。

この瞬間を注意してみている飼い主様はまずいません。

飲み込まれたのに気付いて、吐かせようとすれば、本人は取られたくないから嚥下してしまう。

過去の手術した犬達はみなこんなストーリー展開です。

そして異物誤飲する犬は、その後も何度となく誤飲を繰り返します。

飼い主様がこの子は誤飲する子なんだという、意識を持って接して下さい。

もし異物(おもちゃ)で遊ばせる時は最大限の注意を払って下さいね!

最後に元気に退院されたカミュ君です。





 
特に若い犬の異物誤飲は多いです。

嘔吐処置で吐き出すことが出来れば良いのですが、最悪開腹手術となることもあることを認識下さい。


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