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腫瘍疾患/犬

2017年11月 2日 木曜日

犬の脾血腫

こんにちは 院長の伊藤です。

犬において脾臓が腫大することは少なくありません。

脾臓が腫大すると血管肉腫に代表される悪性の腫瘍をイメージしがちです。

しかし、脾臓腫大でも良性腫瘍であったり、非腫瘍性のものである場合もあります。

以前、脾結節性過形成の記事を載せましたので、興味のある方はこちらを参照下さい。


さて本日ご紹介しますのは、脾臓の腫大であっても非腫瘍性である脾血腫についてコメントさせて頂きます。

パピヨンのコロ君(11歳8か月、雄、体重6.5kg)は元気消失・食欲廃絶とのことで来院されました。



腹部が腫大している感がありますので、レントゲン撮影を行いました。

下写真の黄色丸が腹腔内の大きなマス(塊)を示します。



さらに下写真の黄色矢印は、大きく腫大している脾臓を描出しているのが判明しました。



この時点でのコロ君の血液検査で赤血球数は536万、ヘマトクリット値は34.9%で正常値を共に下回っています。

コロ君はこれまで内分泌系疾患や免疫系疾患の既往歴はありません。

引き続き、超音波検査を実施しました。

下写真の脾臓内は大小さまざまな嚢胞が形成され、何らかの液体状のもの(血液や膿)が入っていると推察されました。



エコーの所見から血管肉腫のような脾臓実質の腫瘍ではなく、脾臓の内部で血管が破たんして出血した結果としての脾臓血腫が伺えます。

いずれにせよ、脾臓内での出血は進行している可能性があり、脾臓腫大に伴って、腹腔内での脾臓破裂が予想されますので脾臓全摘出をすることとしました。


コロ君に麻酔前投薬をします。



下写真の黄色丸は腹部の腫大を示しています。



腫大した脾臓が横隔膜を通して心臓を圧迫するのを防ぐために手術台を傾斜させます。



腹筋にメスを入れます。



開腹した腹腔内は大きく腫大した脾臓が顔を出しています。





脾臓を全摘出するにあたり、腹腔内から脾臓を持ち上げてある程度体外に出す必要があります。

この時、不用意に力を入れて脾臓を牽引しますと血管を損傷して、大出血する場合がありますので細心の注意が必要です。



脾臓を体外に出しました。



次いで脾動静脈や左胃大網動静脈などをバイクランプでシーリングしていきます。

以前は血管一本ずつを縫合糸で結紮して、大変時間を要しましたが、バイクランプを使用してから効率的に血管のシーリングが出来るようになりました。











血管のシーリングが完了して脾臓を拳上、摘出しているところです。



ほとんど出血はなく、無事脾臓の全摘出は終了しました。



今回のコロ君の脾臓の重量は894gありました。

特にこの時点で血腫を疑っておりましたので、脾摘出後の貧血が一番懸念されます。



脾臓を摘出した腹腔内ですが、特に周囲組織からの出血もなく、また腫大した脾臓が無くなった分、すっきりした感があります。



皮膚縫合が終了したところです。



麻酔から覚醒したコロ君です。

頑張りましたね。



摘出した脾臓は病理検査に出しました。

コロ君が入院中に脾血腫の診断が下りました。

腫瘍細胞は見つからないとのことでホッとしました。



1週間後の退院当日のコロ君です。

術後の貧血や播種性血管内凝固不全症候群(DIC)もなく、コロ君は無事退院して頂きました。




術後2週間が経過して抜糸のため、来院されたコロ君です。

退院後も体調は良好です。

縫合部も良好なので抜糸しました。

抜糸前と抜糸後の写真です。







摘出した脾臓です。

内部に血液を貯留しているため、暗赤色で膨満しているのがお分かり頂けると思います。





病理検査に提出するにあたり、メスで割を入れました。



メスを入れた瞬間に脾臓内の貯留した血液の血漿が勢いよく噴出しました。



脾臓の割面はこのように多量の血液を貯留しており、嚢胞の内面は浮腫を呈して血液の循環不全があったことを示しています。







下写真は病理検査の低倍率像です。

充血・うっ血や線維素析出により著明に拡張した複数の脾洞が認められます。



中等度の倍率像です。

脾洞の内皮細胞にも異型性細胞(腫瘍細胞)は認められません。




脾血腫は腹部への鈍性外傷や何らかの血管障害に続発して生ずる病変とされます。

今回、コロ君の血腫が何により生じたかは不明ですが、早急な処置を取れたのが良かったと思います。

脾臓の腫瘤性病変には腫瘍性(血管肉腫、リンパ腫、肥満細胞腫、組織球性肉腫、形質細胞腫)や非腫瘍性(脾血腫、結節性過形成、出血性梗塞など)の様々な物が含まれます。

結局、ある程度の脾臓の分類分けの見当がついたところで病理検査に出すことが肝要です。

そのためには外科的摘出が前提となることが多いでしょうから、ポイントは脾臓の腫大を早期に発見することに尽きます。


コロ君、お疲れ様でした!







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2017年8月10日 木曜日

犬の子宮腺筋症

こんにちは 院長の伊藤です。

今回ご紹介しますのは、犬の子宮腺筋症です。

一般的には犬の避妊手術を実施する際に、多くの病院は術前に血液検査や患者の症状によってはエコーやレントゲン検査等実施すると思われます。

それでも一般症状は特に問題なく、現場で開腹してみたら子宮に病変が認められたケースもあります。

本日はそんな症例となります。


チワワのヒナちゃん(雌、10歳6か月齢、体重4.5kg)は当初、乳腺炎で当院にて治療を受けられてました。

2週間でヒナちゃんの症状が落ち着いたため、避妊手術を飼主様がご希望されました。

避妊手術をしていない場合、7・8歳以降のシニア世代になると乳腺腫瘍、子宮蓄膿症の発症率が一挙に上がります。

その点を飼主様も懸念され、一般の避妊手術を実施することとなりました。

ヒナちゃんの術前の血液検査も異常は認められません。



一般の避妊手術の流れで進めて行きます。





腹筋を切開したところ、腫大した子宮が飛び出て来ました。

問題はこの子宮外側面が凸凹の形状をしている点です。



触診の限りではいかにも腫瘍であろうという感じがします。



子宮漿膜面(外側面)が腹側も背側も小さな腫瘤が沢山形成されています。



バイクランプで卵巣動静脈をシーリングします。





メスでシーリングした動静脈を切っていきます。





ヒナちゃんの体から比較して子宮は腫大しているのがお分かり頂けると思います。

子宮以外に他の腹腔内臓器に腫瘍病変がないか調べましたが、特に異常な所見は認められませんでした。



皮膚縫合が終了したところです。



麻酔から覚醒したヒナちゃんです。

特に平常時の避妊手術の流れで終了しました。



改めて摘出した子宮です。



子宮内の筋肉層から腫瘤が盛り上がっている感じです。

病理検査に出して専門医の診断を待ちます。



元気に退院されたヒナちゃんです。

2週間後の抜糸の時も非常に元気で経過は良好とのことでした。



1週間ほどで病理検査結果が出ました。

診断は子宮腺筋症及び子宮内膜過形成とのことでした。

下写真は低倍率の子宮の画像です。

子宮平滑筋層に多くの過形成された子宮腺が形成されています。

この病態を子宮腺筋症といいます。



下写真は高倍率の過形成された子宮腺です。



子宮内腔や過形性腺管腔には好酸性の液体が貯留しています。





避妊しないと過剰あるいは長期にわたるエストロゲンやプロゲステロンによる子宮内膜のの刺激が原因で子宮内膜過形成が起こります。

その結果、今回の様に子宮腺や子宮内腔に漿液が貯留します。

この状態の合併症として続発性細菌性子宮内膜炎や子宮蓄膿症が起こります。

腺筋症の子宮を漿膜面から観察した場合、腫瘤状・数珠状に見え子宮平滑筋系腫瘍との鑑別が困難となるそうです。

今回、病理検査に出して結果、子宮の腫瘍でなかったのが判明して良かったと思います。


いずれにせよ、避妊手術は最初の発情を迎える前に実施することが、シニアになって産科系疾患を回避する近道と言えます。

ヒナちゃん、お疲れ様でした。






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2017年8月 5日 土曜日

犬の黒色細胞腫-棘細胞腫

こんにちは 院長の伊藤です。

最近の傾向として、外科手術の中心が腫瘍摘出となって来ています。

当院では、犬猫よりエキゾッチクアニマルの腫瘍外科が多いです。

今回は、犬の皮膚腫瘍の中で黒色細胞腫ー棘細胞腫についてコメントします。

以前に犬の口腔内悪性黒色腫(メラノーマ)ウサギの悪性黒色腫について記述してますので興味のある方は下線をクリックして下さい。


ミニュチュア・シュナウザーのロック君(13歳、去勢済、体重8.5kg)は下腹部に黒いできものがあるとのことで来院されました。



直径1㎝近くの潰れたキノコのような腫瘤です。

早速、細胞診を実施したところ、検査センターの診断は上皮性腫瘍(角化物産生腫瘍)とのことです。

細胞診の結果を鑑みて、速やかに腫瘍摘出することとしました。

下写真黄色丸がその腫瘍です。







黒色の扁平状の腫瘍です。

悪性黒色腫(メラノーマ)でないと良いのですが。



下写真黄色矢印が腫瘍を示しています。

全身麻酔でロック君は寝てます。



極力、腫瘍周囲のマージンを取って、摘出します。



ジワジワと出血が始まりますので、電気メス(バイポーラ)で止血しながら皮膚を剥離して行きます。







バイポーラによる炭化した痕跡がありますが、特に大きな出血もなく摘出終了です。



胸腹部で縫合時にテンションがかかりますので、皮下組織を鉗子で鈍性剥離して皮膚の進展の余裕を持たせます。





皮膚縫合完了です。



摘出した腫瘍です。







病理検査に出した結果です。

下写真は低倍率の画像です。

キノコ状の病変は高度に肥厚した表皮で覆われています。



上写真のピンク丸の箇所を倍率を上げて、下写真で説明します。


表皮細胞はその90%が角化細胞(ケラチノサイト)で残りの10%は色素細胞(メラノサイト)で構成されます。

下写真の赤色のひし形部がケラチノサイトで表皮を構成しています。

このケラチノサイトには腫瘍化した細胞(異型性)は認められません。


黄色丸は増殖したメラノサイトです。

このメラノサイトの細胞質内にはメラニン色素顆粒を多量に含んでいます。

メラノサイトには腫瘍化した細胞はありません。



以上の所見からケラチノサイトとメラノサイトが同時に良性に増殖しているのが特徴です。

この病変は黒色細胞腫ー棘細胞腫 と呼ばれる非常に珍しい病変とのことです。

両成分の増殖が真に腫瘍性のものなのかも不明で、報告例も少ないそうです。

その臨床的挙動も不明で、完全摘出により根治するとされています。

ロック君は当日退院して頂きました。




2週間後のロック君ですが、皮膚の癒合も問題ありませんでした。

抜糸時のロック君です。

ロック君、お疲れ様でした。





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投稿者 もねペットクリニック | 記事URL

2017年3月23日 木曜日

犬の脂肪腫

こんにちは 院長の伊藤です。


本日ご紹介しますのは犬の皮下腫瘍の中でも最も一般的に遭遇する脂肪腫です。

脂肪腫は加齢や肥満と共にその発症頻度は増加して行きます。

顎下、腋下や胸垂や内股などに出来やすいように思います。

脂肪腫は良性の腫瘍で特に外科的に摘出する必要はありませんが、時と場合によっては摘出しないと生活の質が大幅に低下するケースがあります。

足の運行が脂肪腫によって妨げられて、普通に歩行が出来なくなったりする場合や側臥状態で寝ることが出来なくなったりする場合がそれに当たります。



イタリアングレイハウンドのケビン君(去勢済 14歳)は左の腋下から胸部にかけての腫瘤が1年くらいかけて次第に大きくなったとのことで来院されました。



細胞診したところ、明らかな脂肪腫でした。

しかし、かなりの大きさであるため歩行のバランスが取れなくなってきているとのことで、飼主様から外科的摘出の希望がありました。

腋下は太い血管や神経が集まっています。

加えてケビン君は14歳という高齢犬です。

慎重に手術を進めなくてはなりません。

血液検査等ケビン君の全身状態は良好でした。

早速、全身麻酔を施します。



イソフルランのガス麻酔も効き始めて来ました。





患部の剃毛に移りました。

スタッフの片手で余るくらいの大きさであることがお分かり頂けると思います。



下写真黄色丸の部位が脂肪腫を示します。

写真では、なかなかその大きさを表現するのが難しいです。





10cm×10cmは余裕である大きさです。

イタリアングレイハウンドのスマートな体格には余分な脂肪です。





皮膚を切皮します。



腫瘍は体幹皮筋の下にある深胸筋の真下に存在しています。





筋膜を切開して、脂肪腫にアプローチします。





何本も太い血管が走行してますので、電気メス(バイポーラ)で凝固・切開します。



脂肪腫の基底部を拳上するとさらに太い血管が走行しています。

これだけの大きさの腫瘍ですから、栄養血管も太いものが張り巡らされています。



バイクランプで栄養血管をシーリングします。



バイクランプは瞬間的に血管をシーリング出来ますので時間短縮に貢献できます。

従来は一本づつ縫合糸で結紮してました。





シーリングとメス切開を繰り返して、だんだん腫瘍の全容が判明してきました。











腫瘍は、私の片手では持ち上げることが難しい位の大きさです。



無事、腫瘍を摘出できました。



摘出後の患部です。

特に不正出血もありません。



切開した筋膜を縫合します。







最後に皮膚縫合します。





大きな腫瘍でしたが、皮膚のテンションをそれ程かけなくても縫合できたのは幸いです。



覚醒し始めたケビン君です。





摘出した脂肪腫の全容です。

重さは800gありました。

下写真は皮膚の直下側です。



こちらは筋肉層に接していた脂肪腫の裏側です。



個人的には、あまり脂肪腫を外科的摘出はしません。

今回のような事例は少ないですが、比較的短期間で急に増殖が進行するケースはあります。

再度、この摘出した腫瘍を検査しましたが脂肪腫でした。

ケビン君はこれで気持ちよく疾走することが出来るようになると思います。

ケビン君、お疲れ様でした!





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2016年5月 4日 水曜日

犬の脾臓全摘手術(組織球性肉腫)

こんにちは 院長の伊藤です。

本日ご紹介しますのは、犬の脾臓を全摘出した症例です。

何らかの原因で脾臓が著しく腫大した場合、腹腔内の脾臓破裂を防ぐために全摘出を選択する場合があります。

その詳細については、過去の記事でチワワの脾臓摘出手術(結節性過形成)で載せてありますので参考にして下さい。


ゴールデンレトリバーの雑種であるレオン君(12歳10か月齢、体重23.5kg、去勢済)は食欲不振、嘔吐、下腹部の腫れが主徴で来院されました。





血液検査を行い、白血球数が21,800/μl及びCRP(炎症性蛋白)が7.0㎎/dlオーバーと明らかに体内で炎症が起こっているのが判明しました。

ちなみに赤血球数、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値は正常値であり、貧血を疑う所見はありませんでした。

触診で左側下腹部の腫れが気になりましたのでレントゲン撮影を実施しました。





黄色丸で囲んである部位が大きく腫大していおり、明らかに異常です。

該当する臓器は脾臓であると思われます。

引き続き、エコー検査をしました。



エコー像では無エコーと低エコーの領域で占められる病変部が脾臓に認められました。

脾臓をエコー下で針生検して細胞診を行いました。


検査センターの病理医に調べて頂き、結果が1週間後に通知されました。

結果は、高悪性度のリンパ腫や赤血球貪食性組織球肉腫の疑いはない、つまり悪性腫瘍の疑いは低いとのことでした。

いつものことながら、細胞診と実際に摘出した臓器の病理学的診断は違うことが多いです。

細胞診の結果を待っている1週間で、レオン君の全身状態は次第に悪化してきました。

試験的に開腹し、私の肉眼的判断で脾臓を摘出するべきか否かを判断させて頂くこととしました。

脾臓を摘出するにしても、少しでも全身状態の良好な早期に取るべきであると思います。


レオン君に全身麻酔を施します。





開腹を行います。



腹筋を切開したところで非常に大きな塊(黄色矢印)が顔を出しました。



思っていた以上に脾臓が大きく腫大しています。

手荒に扱うと内部で大出血しますので、慎重に体外へ持ち上げます。







最初に顔を出したのは脾臓表面に突出した隆起の一部であることが判明しました。

その隆起の下部に腫大した脾臓が控えていました。



下写真は腫大した脾臓の全容です。

脾臓に大網(脂肪組織)が絡まっており、残念ながら脾臓の高度腫大は、写真では伝わらないかと思います。

この脾臓の状態を診て、全摘出することにしました。



脾臓は胃と複数の血管で繋がっています。

短胃動脈、左胃大網動静脈、脾動静脈の3本の血管をバイクランプ(下黄色矢印)でシーリングしていきます。





従来は縫合糸で血管をまとめて結紮し、血管を離断していたのですが、バイクランプを使用することで確実な血管シーリングが可能となりました。

脾臓摘出にかかる時間も大幅に短縮することが出来ます。



このようにして脾臓の全摘出は終了です。



脾臓摘出後、他の腹腔内臓器・リンパ節等に腫瘍の伝播を確認しましたが、明らかな転移巣は認められませんでした。

高度に腫大した脾臓を摘出することで、レオン君のお腹は随分スッキリ、細くなりました。



出血も最小限に留めることが出来、手術は無事終了しました。



レオン君、お疲れ様でした!



摘出した脾臓です。

高度に腫大(特に縦方向)した脾臓であることが分かります。

脾臓の重量は2kgありました。







腫瘍であることは疑いなく、メスで患部を切開したところです。



この組織片を病理検査に出しました。



病理検査の結果では、異型性を示す紡錘形・多角形細胞が分裂している像(下黄色丸)が多く認められます。



病理検査では組織球性肉腫という診断でした。

組織球性肉腫は間質樹状細胞由来の悪性腫瘍とされます。

脾臓以外にもリンパ節、肝臓、肺、関節周囲などにも発生することが多いです。

この組織球肉腫の好発犬種として、レトリーバー、ウェルシュコーギー、バーニーズマウンテンドッグなどが挙げられます。

レオン君は開腹して確認した限りでは、腹腔内の腫瘍は認められませんが、顕微鏡レベルでは何とも言えません。

念のため、内科的にも抗がん剤の投薬をさせて頂き、経過を診ていく予定です。

術後3日目のレオン君です。

食欲も戻り、表情も良くなってきました。





レオン君は1週間の入院の後、元気に退院することが出来ました。

ベティ(写真中央)と避妊手術で入院中のマリリンちゃん(青色☆)とレオン君(黄色☆)のスリーショットです。

みんなでレオン君の退院を祝っての一コマです。



レオン君は今後、組織球性肉腫がどんな挙動を示すか、経過観察していく必要があります。

レオン君、頑張っていきましょう!




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