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ウサギの疾病

ウサギの子宮腺癌(その2)

ウサギの子宮疾患は色々な症状を示します。

発病初期は陰部からの出血例が70%位を示すと言われています。

来院される時は多くの飼主様が血尿が出ると申告されるケースが多いです。

血尿というとどうしても膀胱炎や尿石症をイメージしてしまいますが、4歳以降の雌ウサギであればむしろ子宮疾患を疑って欲しいと思います。

本日ご紹介するのは、ライオンラビットのらんちゃんです。

らんちゃんは数週間前から、血尿が出ているとのことで来院されました。



尿検査では潜血反応は陰性でした。

膀胱を早速エコー検査したところ、特に結石もなく出血の形跡もありません。

むしろ5歳を過ぎた雌と言いうことで、子宮疾患を疑って子宮を入念に検査しました。

結果は下の通りです。

黄色丸で示した部分が子宮の断面を描出しています。

子宮角に実質性の腫瘤があるようです。



腫瘍の可能性が大とみて手術に移ります。





黄色矢印の部分は子宮角にあたりますが、ここに非常に硬い結節が認められました。





卵巣動静脈をバイクランプでシールします。

ついで子宮頚部をシールしてメスでカットします。





子宮頚部の切断面をしっかり縫合します。





手術は無事終了しました。

摘出した卵巣と子宮が下の写真です。



緑の矢印が卵巣で黄色丸が子宮角のうち腫瘤を呈した部分です。摘出子宮全体がどす黒い色をしています。

この腫瘤をカットした写真です。



この部位をスタンプ染色しました。





結局、子宮内膜の過形成と子宮腺腫癌であることが判明しました。

らんちゃんの術後の経過は良好で、血尿も止まり食欲も回復しました。

退院当日のらんちゃんです。





毎回申し上げていますが、4,5歳以降になると子宮疾患のウサギが増えます。

犬猫と同様、できる限り早い年齢(1歳未満くらい)で避妊手術を受けられることをお勧めいたします。



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投稿者 院長 | 記事URL

ウサギの咬傷

ウサギを多頭飼育飼育する際にご注意いただきたいのは、特に雄同士にしてしまうと喧嘩を始めてしまいます。

雄ウサギは縄張り意識が強く、一つのケージで飼育するのは難しいと言えます。

今回、ご紹介するのは喧嘩で咬まれてしまったウサギ君です。



まだ2か月齢の雄ウサギ君ですが、しっかり喧嘩はするようで上の写真、黄色丸のところにありますように咬傷でザックリ皮膚が裂けてしまっています。



痛々しい限りですが、早速患部を洗浄して消毒をし、縫合処置を実施しました。



ウサギは非常に愛くるしい動物ですが、切歯は鋭く一枚刃で咬めば、ザックリと皮膚を簡単に切り裂きます。

雄同士では喧嘩は避けられませんし、雄と雌のつがいであってもケージが狭ければストレスで喧嘩をします。

したがって、多頭飼育する際はお互いの相性やケージ内の一匹あたりの密度を考慮して頂くようお願いいたします。

このウサギ君は暫く、抗生剤の投薬が必要となりました。









ちびっ子ウサギでも喧嘩は真剣勝負!
 

 
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