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ウ―パールーパー・カエルの疾病

ウーパールーパーの異物誤飲(part2) 

以前、ウーパールーパーの異物誤飲についてコメントさせていただきましたが、ウーパールーパーに限らず両生類は節操なく、色んな異物を誤飲します。

今回、ご紹介するのはアルビノ・ウーパールーパーの もめん君です。

この数日、食欲・元気共にないため来院されました。







下痢などの消化器症状もないようで、まずはレントゲン撮影を実施しました。






総排泄口の上流1.5㎝位のところにマスを認めました。(黄色い丸で囲んだところです。)

飼主様に確認したところ、水草についていたタニシの可能性があるとのことです。

ウーパーの飼主様でよく話題になるのが、異物はどの位の大きさまでなら手術による摘出は避けられますか?という質問です。

先回のウーパールーパー君の場合は身体と比較して、大きな貝殻を誤飲していたため外科手術となりました。

今回はもめん君が4×4×20cmという比較的大柄なしっかりした体型であること、飲み込んだタニシが4×5×8㎜という大きさであったことから、おそらくそのまま腸を通過して排便と同時に総排泄口から出てくるだろうと予測しました。






あと数日は排泄までにかかるでしょうから経過観察が必要です。

でき得れば外科手術はしたくありませんね。

経過はまたお知らせ致します。



異物誤飲のウーパー君の心なし辛そうな表情が見てお分かりになった方は
 

 
こちらupwardrightをクリック、宜しくお願い致します!
 

投稿者 院長 | 記事URL

カエルの浮腫症候群

本日、ご紹介しますのはカエルの浮腫症候群です。

浮腫とは組織に水分が貯留してしまう状態を言います。

浮腫症候群とは、皮下や体腔内に水(体液)が貯留してしまう病気の総称です。

俗にカエルの風船病として知られている病気です。

罹患後の経過は厳しい疾病で、数日で死亡してしまう場合もあります。

アマガエルのかんた君は数日の内に体全体が腫れだして来院されました。



黄色の丸で表した部分が明らかに体液が溜まって腫れ上がっています。





下顎に多量の体液が溜まっています。

最初に腹部が腫れてきて、少し太ったかと思いがちですが、短時間の内に体内の電解質のバランスが崩れ不自然に体が腫れてきて最終的に死亡することも多い病気です。

進行に伴い、餌を食べることも上手くできなくなります。

特に下顎の圧迫が著しいため、注射針で穿刺して体液を吸引しました。







上の写真にあるように思いのほか多量の体液が吸引されました。



体液吸引後は多少下顎周りがすっきりした、かんた君です。

この浮腫症候群の治療は、原因を追及して治療する必要があります。

細菌感染、代謝性骨疾患、卵巣疾患、腎臓病、肝臓病、寄生虫・原虫疾患などが原因と考えられます。

残念なことに哺乳類のように血液検査を初めとして精密検査が徹底できませんので、まずは、症状をとりあえず押さえていく対症療法を実施します。

今回は体液を少しでも取り除くため、利尿剤と抗生剤の投薬を行いました。

現在、予後を経過観察中です。



カエルの浮腫症候群って凄すぎる!
 

と思われた方は、こちらをupwardrightクリックお願いいたします。
 


投稿者 院長 | 記事URL

カエルの赤足病(Red Leg Disease)

最近は両生類愛好家の方も増えているようで、ウーパールーパー始めとしてカエルも患者として診察を行っています。

今回ご紹介するのは、青ガエル(シュレーゲルアオガエル)です。
青ガエル君達は全部で6匹で其々、個別の水槽に入っての来院です。
三重県四日市市からお越しいただきました。


症状としては、足が赤くなってきたとのことです。

下の写真をご覧いただきますと四肢の内側から足裏にかけて少し発赤しているのがお分かりでしょうか?

光の関係で発赤の状態が写真にはうまく出ていないのが残念ですが、上の個体より下の個体が赤みが強いです。





以下のような症状が出た場合、細菌性皮膚敗血症(通称、赤足病)の可能性があります。

1:ももや腹部・喉元・喉元・指の皮膚が充血(血管が膨張)して赤くみえる。

2:悪化すると潰瘍、出血、壊死を起こして皮膚がはがれたり、指の骨が飛び出したり、指そのものが取れてしまったりする。

3:体重が減り、不活発で、皮膚の光沢が無くなる。皮膚全体が浮腫んだ感じになる。

4:最後には痙攣して、昏睡し、死に至る。

赤足病は、飼育中の両生類の病気としてはポピュラーです。

その一方で、野生の両生類では非常に発症例は少ないそうです。

つまり飼育環境が不衛生のため、この疾患がおこるとされています。

一般にはこの赤足病は原因はAeromonas hydrophila(エロモナス・ヒドロフィラ)の感染とされています。

最近では、カエルツボカビ症の実態調査の中でラナウィルス属のイリドウィルスもこの赤足病に関与しているとの報告もあります。

いずれにせよ治療法としては以下の通りです。

1:感染した個体は速やかに群れから隔離すること。

2:水槽内の水の塩分濃度を0.6%(高張液)になるようにする。

3:抗生剤(テトラサイクリン)を水槽の水に添加して薬浴(皮膚から薬を吸収させる)。

今回は多頭飼育されていますので、赤足病の強力な感染力に対抗すべくメチレンブルーとアクリノールの合剤の薬浴も併せて処方しました。

治療10日後の写真が下のものです。






発赤のあった足裏から下腹にかけてきれいになりました。

食欲・元気共良好です。

まめに水槽はお掃除して、きれいな環境を整備して下さいね!




 
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投稿者 院長 | 記事URL

ウーパールーパーの異物誤飲

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ウーパールーパーは非常に異物を誤飲しやすい両生類といえます。飼育水槽内に砂利を敷き詰めたりするとそのまま飲み込んだりもします。今回は、貝殻を飲み込んでしまったウーパー君です。外科的に摘出手術を実施しました。素手でじかに触れるとウーパーは火傷をするとよく言われます。両生類は皮膚が非常にデリケートです。ウーパーは当然ことながら、鱗がありませんので皮膚をガードするために粘液を分泌します。この粘液を何らかの形ではがしてしまうと、皮膚に炎症を招いてしまいます。触る前に手指を水温になじませて、体温を下げてから触れるか、あるいはゴム手袋でウーパーの皮膚を保護して、火傷をさせないようにご注意下さい。



 

投稿者 院長 | 記事URL

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