
ハリネズミの飼い方・
健康管理の紹介


HPをご覧のみなさまへ
全国から電話でのお問い合わせがありますが、当院では「電話・FAX」での「飼育相談・診療相談(遠隔治療)」は行っておりません。
※診察対象のお問合せ、初診での受付内容(受付時間・持込方法など)、獣医師の不在確認、手術の予約、他の病院からの紹介状による相談は、診察時間内にお願いいたします。
分類学

哺乳類網ハリネズミ目ハリネズミ科ハリネズミ亜科 5つの属に分類されます。
系統分類上、過去に食虫目(モグラ目)に分類していたこともあり、げっ歯目であるネズミとは異なり、モグラに近い動物です。
ヨーロッパ、アフリカ、中近東、日本を除く東アジア、ロシア、インドに生息しています。
日本においては帰化してしまった種も存在し、特定外来生物に指定されています。
そのため、特定外来生物に指定されていないアフリカ出身のヨツユビハリネズミのみが唯一日本で飼育が許可されているハリネズミです。
特徴

外敵から身を守るため、体表の背側面を約5000本の針によって覆います。
嗅覚及び聴覚が発達しています。
体温調節機能が十分ではないため、室温が高温であると体へ多大なストレスがかかります。
一方、室温17度以下になると、どの種においても冬眠に入ります。
その為過ごしやすい環境温度は24~30℃弱となります。
アンティングと呼ばれる唾液を体につける行為を行います。
新しい、見慣れない臭いを嗅いだ時などに行う行為ですが、その目的はまだ解明されていません。
性格は警戒心が強いため臆病ですが、好奇心は旺盛です。
基本的に夜行性であり、単独を好んで行動する動物です。
野生化では、雑食であり、無脊椎動物(ミミズやナメクジ、昆虫や幼虫など)を主食とし、野菜や果物を食べます。
飼育ケージ

広くて高さのあるタイプが理想で床面積は、最低30cm × 60cmは必要です。
臆病な性格のため、ストレスのかからないように静かで、直射日光の当たらない場所である必要があります。
急激な温度変化は体に多大なストレスを与えるため、温度変化の少ない場所に設置しましょう。
ケージ環境

●床材
掃除等の手入れを考慮するとペットシーツが推奨されます。
●エサ入れ、水入れ、牧草入れ
食器は不安定だとすぐにひっくり返されてしまう為、陶器など重い素材の器を用意した方が良いです。
●木箱、ポーチ
性格上、身を隠す場所として必要です。
●回し車
運動不足の解消を目的として設置します。
網目やつなぎ目の穴に足や爪をひっかけてしまい、怪我をする恐れがあるため体にあったものを選び、穴をふさぐ、爪の手入れといった対処が必要です。
食事について

高蛋白質、低脂質の食餌が推奨されます。
●ハリネズミフード
主食として与えます。ふやかすと良いでしょう。
●ミルワーム、コオロギ
動物性の蛋白源として与えます。
生餌を与える際は口の中で暴れて傷つき、口内炎になる可能性があります。
足を取り除き、頭を潰すなどの対策が必要です。
●野菜、果物
おやつとして少量を与えると良いでしょう。



健康管理及び・治療の紹介

当院では、ハリネズミの健康診断として、
・ダニなどの寄生虫チェックの為の「皮膚検査」
・体にしこりや異変の確認の為の「視診」
を主に行っています。
当院で治療件数が多い症状・疾患は、
・ダニ感染症
・乳腺腫瘍
・リンパ腫
・脱髄性麻痺(ふらつき症候群)
です。
※詳しくは「症例と治療例の一覧」をご覧ください。


