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皮膚の疾患/犬

2011年9月23日 金曜日

犬の肛門嚢炎

犬の肛門を正面に捉えて4時と8時の方向に肛門嚢と呼ばれる袋があるのをご存知ですか?

案外、ご存じない方も多いようです。

この肛門嚢には、自身の匂い(フェロモン)の分泌液が貯留され、排便時に便中に少量排液されて自分の縄張りをアピールするのに役立っています。

この排出口が肛門のすぐ内側にありますので、細菌が入り込んだり、糞便が排出口を詰まらせたりすると分泌液がスムーズに排出されなくなり、肛門嚢が腫脹し始めます。

小型犬や軟便・下痢便が続く犬ほど肛門嚢が詰まりやすいとされます。
そして、非常に痒みが生じることとなります。

犬が尻尾を追いかけてぐるぐる回ったり、お尻を床にこすりつけてズリズリとおかしな動きをし始めたら、肛門嚢がたまっていると思って下さい。

問題は,そんな状態に気づかれずにいますとお尻の皮膚はデリケートなので、肛門嚢が破れて皮膚に穴が開いてしまいます。
この時、出血したり膿が出たりすることも多いです。

この状態を肛門嚢炎といいます。




次にご紹介するのは、肛門嚢が炎症を起こし破裂した2件です。

患部からの出血とお尻の疼痛が酷くて、お尻周辺を舐めるということで来院されました。

患部を十分に洗浄・消毒し、抗生剤の投薬をします。






下の写真は先の症例(直上の写真の犬)で回復したところです。

開口部はきれいに治っています。

定期的に肛門嚢を絞ることでこの肛門嚢炎は防ぐことができます。

一度きれいに治っても数カ月おきに再発を繰り返すケースも多いです。

そうなりますと外科手術で肛門嚢を摘出する場合もあります。

できれば手術は避けたいところです。

飼い主様ご自身で肛門嚢を上手に絞ることのできる方は非常に少ないです。

当院でも定期的に肛門嚢しぼりを実施しておりますので、よろしかったらご利用下さい。


投稿者 もねペットクリニック | 記事URL

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