ハムスターなど小型げっ歯類の疾病
2011年10月21日 金曜日
小型げっ歯類の爪切り・切歯調整
げっ歯類の飼育でまずご注意頂きたいのは、常生歯と呼ばれる歯を彼らは持っているため、常に硬いものを咬ませて歯を摩耗させる必要があるということです。
齧り木も硬さの違うものを何種類か用意されると良いです。
切歯(前歯)が過長になると硬いものが齧れなくなります。
過長の原因は以下の通りです。
1:顎関節が生まれつきずれていて上下の切歯が上手くかみ合っていない。
2:齧り木を含め齧る対象物が飼育環境中にない。
3:嗜好性の問題で固いものを好んで食べようとしない。
当院では比較的短期間(約1カ月)で切歯が伸びて食欲が落ち、切歯の調整を受けられる小型げっ歯類が多いです。
下の写真は毎月切歯調整で来院されるキャンベルハムスターのリン君です。
専用の切歯カット用ニッパーで長さを調整してカットしています。
小型げっ歯類は比較的おとなしい子が多いので、一瞬で終わります。
次の写真はサハラ砂漠に生息するファットテールジャービルの大福君です。
大福君は私の手の中でも暴れることなく、非常におとなしい優等生です。
同じく切歯のカットをしています。
加えて、小型げっ歯類で気をつけたいのは爪の過長です。
前足で餌をもち食事をしますので、爪が長いと眼を傷つけてしまいます。
眼が開かないといって来院される場合、多くが爪の過長による角膜損傷です。
大福君の爪のカット写真も載せておきます。
最後にパキスタン・アフガニスタン地方に生息するピグミージェルボアの小雪ちゃんです。
体の全長が500円玉位の珍しいげっ歯類です。
小さすぎて聴診器をあてて聴診することができません。
齧り木も硬さの違うものを何種類か用意されると良いです。
切歯(前歯)が過長になると硬いものが齧れなくなります。
過長の原因は以下の通りです。
1:顎関節が生まれつきずれていて上下の切歯が上手くかみ合っていない。
2:齧り木を含め齧る対象物が飼育環境中にない。
3:嗜好性の問題で固いものを好んで食べようとしない。
当院では比較的短期間(約1カ月)で切歯が伸びて食欲が落ち、切歯の調整を受けられる小型げっ歯類が多いです。
下の写真は毎月切歯調整で来院されるキャンベルハムスターのリン君です。
専用の切歯カット用ニッパーで長さを調整してカットしています。
小型げっ歯類は比較的おとなしい子が多いので、一瞬で終わります。
次の写真はサハラ砂漠に生息するファットテールジャービルの大福君です。
大福君は私の手の中でも暴れることなく、非常におとなしい優等生です。
同じく切歯のカットをしています。
加えて、小型げっ歯類で気をつけたいのは爪の過長です。
前足で餌をもち食事をしますので、爪が長いと眼を傷つけてしまいます。
眼が開かないといって来院される場合、多くが爪の過長による角膜損傷です。
大福君の爪のカット写真も載せておきます。
最後にパキスタン・アフガニスタン地方に生息するピグミージェルボアの小雪ちゃんです。
体の全長が500円玉位の珍しいげっ歯類です。
小さすぎて聴診器をあてて聴診することができません。
投稿者 もねペットクリニック | 記事URL
2011年10月14日 金曜日
デグーマウスの尻尾損傷
マウスの中でもデグーマウスは性格が温順で飼育のしやすさから人気が高いです。
デグーマウスについては、以前から骨折の手術であったり、ストレスからの自咬症の皮膚縫合を実施してますが、今回は手術が結構手ごわかったりする尻尾損傷をコメントさせて頂きます。
室内で放ったりすると、足元にまとわりついたりして飼い主様が踏みつけてしまうこともありますし、飼育ゲージの扉に尻尾を誤って挟んでしまうアクシデントは案外、多いものです。
デグーマウスの場合、尻尾を挟んでしまいその損傷が大きいと簡単にストローを取り出す時に包装の紙を破るかのごとく、するっと尻尾の皮膚が取れてしまいます。
下の写真は、今回取り上げるデグーマウス君の損傷した尻尾と取れてしまった尻尾の皮膚の部分です。(黒い毛虫のように見えてます。)
早速、全身麻酔を施しむき出しになった患部を洗浄・消毒します。
露出している患部を保護することはできませんので、このまま放置しておくと壊死を招くことになります。
結局、可哀そうですが患部を外科的に切断します。
尻尾は思いのほか、太い血管が走行していますので外側面から糸で縛って血行を一時遮断します。
切断面は止血のため、電気メスで止血します。
皮膚を縫合して終了です。
このままおとなしくしてくれれば良いのですが、自咬症が心配で粘着テープで保護します。
デグーマウスについては、以前から骨折の手術であったり、ストレスからの自咬症の皮膚縫合を実施してますが、今回は手術が結構手ごわかったりする尻尾損傷をコメントさせて頂きます。
室内で放ったりすると、足元にまとわりついたりして飼い主様が踏みつけてしまうこともありますし、飼育ゲージの扉に尻尾を誤って挟んでしまうアクシデントは案外、多いものです。
デグーマウスの場合、尻尾を挟んでしまいその損傷が大きいと簡単にストローを取り出す時に包装の紙を破るかのごとく、するっと尻尾の皮膚が取れてしまいます。
下の写真は、今回取り上げるデグーマウス君の損傷した尻尾と取れてしまった尻尾の皮膚の部分です。(黒い毛虫のように見えてます。)
早速、全身麻酔を施しむき出しになった患部を洗浄・消毒します。
露出している患部を保護することはできませんので、このまま放置しておくと壊死を招くことになります。
結局、可哀そうですが患部を外科的に切断します。
尻尾は思いのほか、太い血管が走行していますので外側面から糸で縛って血行を一時遮断します。
切断面は止血のため、電気メスで止血します。
皮膚を縫合して終了です。
このままおとなしくしてくれれば良いのですが、自咬症が心配で粘着テープで保護します。
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