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チンチラの疾病

2013年3月31日 日曜日

チンチラの尿道結石

本日は、チンチラの尿道結石をご紹介します。

チンチラ君(雄、4歳、体重450g)は半年くらい前から、不定期に排尿時の血尿がありました。

今回は、全く排尿できないとのことで来院されました。

早速、レントゲン撮影を実施しました。


患部を拡大したのが下の写真です。

黄色丸の部分が結石を示しています。









チンチラ君はすでに中等度の虚脱状態にあります。

この数日の排尿不能で尿毒症になっているかもしれません。

血圧は低下しており、血管確保もできない状況で点滴も行えません。

加えて十分な採血が出来ず、チンチラ君が尿毒症になっているかの確認すら出来ません。

すでに膀胱ははち切れんばかりに膨張しています。

そんな状況ですが、膀胱内部に存在する結石(膀胱結石)であれば、膀胱を切開して結石を摘出すればそれで終了となります。

しかし、レントゲンの結果からすると尿道まで結石が下りている可能性もあります。

時間的猶予はないと判断して、開腹手術に踏み切りました。





下腹部の皮膚を切開するといきなり膀胱が飛び出してきました。



膀胱の内圧を下げるため、膀胱をメスで切開します。





膀胱は内部で出血があり、高度の膀胱炎を起こしています。

膀胱内部を深査しましてもレントゲンにあった結石は見つかりません。

尿道に結石があると確信して、尿道にカテーテルを入れ外部から生食でフラッシュして、結石を膀胱内に戻す処置を実施します。





上写真の黄色矢印がカテーテル(実際はサイズがありませんので、留置針で代用しています)です。

黄色丸の膀胱から結石が出てくるのを期待します。

約100mlほどフラッシュしたところで、非常に小さな栓(プラグ)が出て来ました。

でも本命の結石はまだ出ません。

さらに約100mlフラッシュしたところで、膀胱内に結石(下写真黄色丸内)が降りてきました。



レントゲンを再度撮って結石が他にないことを確認し、膀胱を縫合、閉腹します。







全身状態が不良であるチンチラ君は、手術が終了して麻酔を切ってから、覚醒するまで数時間を要しました。

下写真は覚醒直後のチンチラ君です。

ペニスを非常に気にして、咬み始めたので防護のため服を作り着せました。





摘出した尿道結石(左側、シュウ酸カルシウム結石)と栓(プラグ)です。



チンチラ君は手術翌日には、動き回れるようになったのですが、3日目に残念ながら逝去されました。

排尿障害が長かったため、尿毒症を発症していたのが大きな原因と思われます。

ウサギと比較してチンチラは、非常にデリケートで体格が小さいこともありますが、基礎体力も弱いため先手先手の対応をしていかないと治療は厳しいです。

全力を尽くして治療にあたりますが、力及ばず残念です。

合掌




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投稿者 もねペットクリニック | 記事URL

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