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猫の疾病

猫の真菌症(同居感染例)


本日は、スコテイッシュホールドの うに君と まる君のお話です。

最初に うに君が顔面の脱毛が気になるとのことで来院されました。



黄色丸で記している部位が脱毛して、皮膚が発赤しているのがお分かり頂けると思います。



加えて後ろ足の踵上部も脱毛が認められました。



患部は特に痒みもないとのことで、まずは型通り皮膚の検査を実施いたしました。

皮膚を掻把して鏡見したところ、アカラスもマラセチアも陰性でした。

真菌の培養検査を行ったところ、1週間で陽性判定が出ました。

つまり うに君は皮膚糸状菌症に罹患していることになります。

早速、うに君に真菌治療を施すことになりました。

さて、うに君の治療開始から2週間後の写真を下に載せます。







いかがですか?

当初、脱毛が目立っていた箇所は下から発毛が始まっています。

実は うに君には先輩に当たるスコテッシュホールドの まる君がいます。

この まる君が、どうも顔面周辺に脱毛があるとのことで、その1週間後に診察を受けられました。





確かに黄色丸の箇所が脱毛しています。



うに君の脱毛よりも広い範囲に脱毛が及んでいるみたいです。

まる君も同様に真菌の培養検査を受けていただきました。

結果はやはり陽性でした。

ただこの真菌培養の判定が最大2週間かかります。

判定が出るまでは、原因が不明なので積極的な治療が展開できません。

この2週間のうちに まる君の症状は残念ながら進行してしまいました。

その写真が下です。





新たに頚部にも脱毛が生じていました。





結局、まる君も うに君と同じ治療を受けることとなりました。

宿主の免疫力が低下している時は、真菌の感染を受けやすい状態にあります。

ふたりの仲は非常によく、いつもスキンシップをとっているそうです。

その点が仇となって同居感染を起こした模様です。

真菌治療は時間がかかることも多く、頑張って早く治してあげたいです。


真菌症は人畜共通伝染病とされています。

つまり動物からヒトへ感染するケースもあるということです。

この文章を書いている私も猫からうつされた経験者です。

当院の患者様の猫ちゃんで飼主様もその子からうつされた方がみえます。

当院でその猫ちゃんに出している薬と同じものを、飼主様も皮膚科でもらっているというオチが最後に付いています。

真菌に限らず、感染症は複数動物を飼育されているご家庭では、同時期に治療を開始しないと感染のキャッチボールを繰り返してなかなか完治に至らないこともありますので要注意です。





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投稿者 院長 | 記事URL

猫の子宮蓄膿症

犬の子宮蓄膿症については、以前にコメントさせて頂きました。

その一方で、猫の子宮蓄膿症については比較的遭遇するケースは少なく思います。

今回ご紹介しますのは、この猫の子宮蓄膿症です。

7歳になる猫のひめちゃんは、陰部から膿が持続的に出てくるとのことで来院されました。

過去に一度、帝王切開を他院にて受けたとのことです。

早速、レントゲン撮影を実施しました。





ウグイス色の矢印は膀胱を表します。

黄色丸は膀胱の上に乗りかかるような感じで膀胱よりも大きな臓器が認められます。

これが子宮で、一般に健康な犬猫の子宮はレントゲン上に写ることはありません。

子宮内に何かが貯留してそのコントラストでレントゲン上に描出されるわけです。

子宮蓄膿症は犬の疾病の項で詳しく述べましたが、全身性の感染症とみるべきで、緊急の対応が必要です。

ひめちゃんの子宮摘出手術を実施しました。





開腹と同時にかなり腫大した子宮が飛び出してきました。

卵巣動脈をバイクランプでシーリングしているところです。



黄色矢印が膿で腫大した子宮です。



昔の帝王切開時の事と思われますが、子宮頚部と膀胱が癒着して剥がすのが大変でした。



子宮頚部を結紮してます。



これが摘出した子宮です。

子宮口が解放しているタイプの子宮蓄膿症で、少量ながら持続的に排膿していたため思いのほか大きくはありませんでした。



ひめちゃんは術後の経過も良好で、元気に退院されました。

何度も申し上げていますが、やはり早期の避妊手術を受けていただき、このような産科疾患にかからないよう予防して頂きたいものです。






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