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猫の疾病

猫の咬傷

私どもの動物病院のある地域は、こと猫に関しては野良猫や半野良というライフスタイルの猫たちがたくさんいます。

特に半野良という猫たちは、飼主が基本的に食餌は与えており、猫本人は家に拘束されることなく、自由気ままに外を闊歩しています。

飼主は自分がこの猫の飼主であると思っていても、実はその猫からすれば他にも餌をくれる飼主が何件も存在しており、結局のところ猫本人しか真実は不明というケースが多いのです。

野良猫も含め、この半野良の猫たちが外で縄張り争いを行って、咬傷で受診するケースは比較的多いです。

特に猫の咬傷の特徴は、咬み傷が犬歯であることが多く、犬歯が皮膚を貫通する傷口自体は幅が狭いのですが、犬歯が長い分奥行きの深い受傷となります。

猫の口の中は雑菌だらけですから、そんなに日が経たないうちに熱発、傷口の化膿が起こります。

傷口が排膿と共に自壊するケースもあれば、猫自身で傷口を舐めてさらに拡大するケースもあり様々です。


今回ご紹介するのは、咬傷がもとでおそらく自身で傷を舐めてさらに外科的な縫合が必要になった症例です。

半野良生活を送っているミー君は外出して帰ってきたところ、尻尾の付け根が受傷してることに気づかれ来院されました。

早速、全身麻酔を施し患部を洗浄、トリミング、縫合処置を実施します。





下写真の黄色丸の部分が咬傷部です。



尻尾の付け根の皮膚がすでに壊死を起こしており、皮下組織も損傷を受けていました。

綺麗に患部を何度も洗浄します。

陳旧化した皮膚・皮下組織は切除してトリミングします。



皮膚をテンションをかけ、寄せ集めてどれだけ綺麗に縫合できるかがポイントです。

ステンレスワイヤーで縫合を実施します。








皮膚縫合ではこの程度のテンションにも十分に耐えれるだけの強靭さがありました。

この状態で2週間効果の持続するセファレキシン注射で対応し、2週間後には無事抜糸できました。

猫の場合は受傷してから来院までに時間が経過している場合が多く、患部は思いのほか重症になってることが多いのでご注意ください。

猫の咬傷で顔面周辺を受傷する猫は、喧嘩が強いタイプが多く、一方お尻周辺の受傷する猫は喧嘩が弱いタイプが多いと思います。

猫の場合は、どちらかというと徹底的に相手を打ちのめすスタイルの喧嘩を好みますので喧嘩に負けた猫はプライドがズタズタにされているケースもあり、いかに動物とはいえ可愛そうに思えてしまいます。



猫の喧嘩も命がけですな。と思われた方は
 

 
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