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モルモットの疾病

モルモットの断脚手術(その2)

こんんちは 院長の伊藤です。

本日ご紹介しますのはモルモットの断脚手術です。

以前、モルモットの断脚についてはコメントをしました。

その詳細はこちらをクリックして下さい。


モルモットのモカちゃん(11か月齢、雌)は右の後肢をどうやら骨折したみたいとのことで来院されました。



明らかに右後肢はぶらぶらであり、皮膚を裂いて骨が突出していました(下写真黄色丸)。



早速、レントゲン撮影を実施しました。

下写真の黄色丸は脛骨遠位端の骨折部位を示しています。



下写真黄色矢印は骨折端が皮膚を破って、飛び出している所を示します。



次いで側臥の画像で黄色丸が骨折部です。



拡大像です。




モルモットの骨折には種々の原因が挙げられますが、高所からの落下や飼主に踏まれたり、ケージの扉やすのこに肢を挟んだりしたりするケースが多いようです。

モカちゃんの場合ははっきりした原因は不明なのですが、恐らくはすのこに指を挟んで暴れて折れたのではないのかと思われます。

骨折端が開放骨折で高度に細菌感染している点、脛骨の遠位端骨折とのことで骨折端の固定が難しい点から断脚手術を選択させて頂きました。

出来るだけ、断脚は避けたかったのですが残念です。

断脚の部位は、大腿骨骨幹部と決めました。

これは、骨折端が膝関節よりも遠位に存在している場合に実施されます。


モカちゃんに全身麻酔をかけます。

イソフルランによる導入麻酔のために麻酔箱にモカちゃんを入れます。



次いで維持麻酔に移ります。





開放骨折している箇所は大きく皮膚欠損が認められます。

皮膚の色がうっ血色を示してます。





骨折部を滅菌したテープで保護して、骨折部位より上方にある大腿骨の中央部に切開ラインを入れます。







下写真黄色矢印は大腿動静脈を示しています。



この大腿動静脈を縫合糸で結紮します。







主要な動静脈の結紮は終了しました。



血管をメスで離断します。





太い血管を離断後、出血がないか確認します。

問題なければ大腿中央部を走行する筋肉群(縫工筋や大腿四頭筋など)をメスで離断していきます。

下写真は大腿骨を露出させた所です。



電動鋸を用いて大腿骨を切断します。





大腿骨を離断しました。



次に坐骨神経を含めて大腿外側面の筋肉(大腿二頭筋)を切断します。





これで断脚処置は終わりです。

次いで、大腿骨の切断面を骨剪刃でトリミングします。



患部に抗生剤を滴下します。



大腿二頭筋や大腿四頭筋を使って、大腿骨切断端を包み込みます。





皮膚の縫合を最後に行います。



これで断脚手術は終了です。



イソフルランを停止して酸素のみで吸入させています。



リンゲル液を皮下輸液します。



麻酔から覚醒したモカちゃんです。



縫合部をモルモットは気にして咬み始めると縫合糸は簡単に切られてしまうため、エリザベスカラーを装着しました。



3日後の退院直前のモカちゃんです。

患部からの出血もなく術後は良好です。





2週間後のモカちゃんです。

抜糸で来院されました。





皮膚の縫合部は綺麗に癒合しています。



モカちゃんは術後の歩行も特に問題なく、生活の質を落とすことなく頑張っています。



モルモットは歩行時に肢が短いため、床面との干渉が断脚部の皮膚に現れますが、骨切断端を大腿部筋肉で余裕を持って包み縫合できれば問題はないようです。



大変な手術でしたが、モカちゃんお疲れ様でした!





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投稿者 もねペットクリニック 院長

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