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スタッフブログ

2017年6月27日 火曜日

新米獣医師カーリーのつぶやき-part81-~上皮小体~

こんにちは、獣医師の苅谷です。

現在日本は梅雨入りしていますが、思ったより雨が続かないですね。

加えて気温のアップダウンが激しくて対策が難しいですね。

どんな動物でも体調を崩しやすいため、よく気をつけましょう。





今回は前回のカルシウムやリン、ビタミンD に関わるホルモンを出す上皮小体についてお話します。

まず上皮小体とは何かというと・・・

別名 副甲状腺とも呼ばれ、頚部にある甲状腺の近くに存在している左右対称の内分泌腺の一つです。

この上皮小体から分泌されるホルモンであるパラソルモンは前回でも少し触れましたが、血中のカルシウム濃度をコントロールしています。

血中のカルシウムの濃度を上げるために①骨に貯蔵されたカルシウムを利用、②腎臓でのカルシウムの再吸収、③ビタミンD3の活性化に関わります。

これらの効果により血中のカルシウムの濃度は上昇し、無機リンの濃度は低下します。

このホルモンのバランスが崩れてしまうとどのようなことが起こるかというと

1.上皮小体からのホルモンが過剰に出てしまう上皮小体機能亢進症

2.上皮小体からのホルモンが減少する上皮小体機能低下症

1に関しては上皮小体そのものに問題がある場合(原発性)とその他の問題(不適切な食事や腎臓の障害)がある場合(二次性)に分けられます。

2に関しては原因不明で起こる場合と甲状腺摘出などの手術を行ったときに上皮小体を傷つけてしまったり必要以上に取ってしまった場合に分けられます。

まず原発性上皮小体機能亢進症になるとどのような症状を現すかというと・・・

原発性上皮小体機能亢進症は上皮小体自体が腫瘍化または過形成を起こしており、持続的に上皮小体ホルモンであるパラソルモンが分泌されるため、血中のカルシウム濃度が上昇してきます。

症状としては多飲多尿や全身の筋萎縮・虚弱、尿路結石といった問題が出てきます。

治療としては腫瘍化したもしくは過形成となった上皮小体の摘出を行い、その後カルシウム製剤やビタミンD剤で血中カルシウム濃度をコントロールしていきます。





次に不適切な食事(リンの含有量の多く、カルシウムが少ない食事)の場合は栄養性二次性上皮小体機能亢進症と呼ばれます。

この場合は血中リン濃度が上昇し、血中カルシウム濃度が低下するため、身体が血中カルシウム濃度を上げるため、上皮小体に働きかけ、パラソルモンを分泌させます。

基本的にその動物専用のフードを食べていれば、このような問題が現れることはありませんが、食事を自家製で作っていたり、レバーなど無機リンの含有量が多いものを過剰摂取していると起こります。

長期間この状態が続くと骨からカルシウムの利用が続き、骨の強度が落ち、骨折しやすくなります。

また、成長期にこの状態が続くと骨の成長に障害が起き、くる病になります。

この場合、栄養バランスのとれたフードを与えて、補助的にカルシウム製剤やビタミンDを与えることにより改善します。

次に腎臓の障害がある場合は腎性二次性上皮小体亢進症と呼ばれます。

腎臓の障害、主にこの上皮小体機能亢進症に関わってくるものは慢性腎臓病です。

慢性腎臓病の場合、腎臓での体外への余分な無機リンの排泄、カルシウムの腎臓での再吸収、ビタミンDの活性化が出来なくなるため、結果的に高リン血症になります。

カルシウムの値は下がっていきますが、身体はカルシウムの血中の濃度を保とうとするため、上皮小体に働きかけ、過剰にパラソルモンが分泌され、カルシウムの濃度は正常か低下します。

治療はまず慢性腎臓病の治療をします。

腎臓に負担の少ないフードを利用しつつ、体内にリンを入れすぎないように吸着剤を利用したりして対応していきます。





最後に上皮小体機能低下症です。

これに関しては原因不明で起こることもありますが、多くは外科手術で上皮小体を摘出した場合に起こってきます。

また甲状腺を摘出した時、上皮小体に損傷を与えた場合にも起こります。

この状態の場合、低カルシウム血症かつ高リン血症になっており、症状としては低カルシウム血症の症状が出てきます。

神経過敏、全身性発作、筋肉の痙攣、運動失調、元気消失、食欲の低下などがあります。

症状は運動時や興奮時に起こることが多いです。

この場合はカルシウム剤やビタミンD剤で足りない部分を補うことで治療します。

カルシウムの濃度がコントロールできて来たらカルシウム剤の投薬をやめることが出来ますが、ビタミンD剤の投薬は生涯必要になります

今回は以上終わります。

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投稿者 ブログ担当スタッフ

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