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ハムスターなど小型げっ歯類の疾病

2014年5月16日 金曜日

デグーマウスのアカラス感染症

院長の伊藤です。

久々のブログ更新になります。

本日、ご紹介しますのはデグーマウスのアカラス(ニキビダニ)感染症です。

アカラスについては、犬の感染例を以前コメントさせて頂きました。

アカラスは犬のみならず、ハムスター等の小型齧歯類でも感染例は多くみられます。

アカラスの伝播様式は出生直後に母親から移されます。

一度、感染が成立するとその個体の体内でアカラスは生涯を全うし、他の個体に感染することはありません。


デグーマウスのディーズ君(6か月齢、雄)は、大腿部の脱毛が拡大しているとのことで来院されました。



両大腿部外側に広い範囲で脱毛が認められます(下写真黄色丸)。





痒みも伴っているようで自咬の傾向が出ています(下写真黄色矢印)。



まずは皮膚の掻破検査を実施します。

検査対象は外部寄生虫(疥癬、アカラス等)です。

顕微鏡で検査した写真を下に載せます。



黄色丸で囲んだものが今回の犯人であるアカラス(毛包虫)です。

拡大写真です。



アカラスが根毛の中に入り込み、増殖して脱毛が進行していきます。

治療法としては、イベルメクチンの内服を処方します。

投薬から1週間後の皮膚掻破検査では、アカラスが陰性でした。

さらに4週間後のディーズ君の患部写真を下に載せます。





脱毛していた患部には被毛がふさふさと生え揃っています。

免疫力が低下した結果、アカラスは増殖します。

完全にアカラスを制圧するのは難しいとされますが、今回のディーズ君の結果は良好です。





ディーズ君、お疲れ様でした!




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投稿者 もねペットクリニック

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