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ハムスターなど小型げっ歯類の疾病

2013年6月26日 水曜日

ジャンガリアンハムスターの肥満細胞腫(その2)

ジャンガリアンハムスターの皮下腫瘍で、比較的短期間で腫瘍が増大するタイプに肥満細胞腫があります。

以前もこの肥満細胞腫についてはコメントさせて頂きました。

今回ご紹介するジャンガリアンハムスターのきなこちゃん(♀、1歳8か月)は頚腹部にしこりがあるとのことで来院されました。





一般的にハムスターの腫瘍は悪性であることが多く、短期間で増大することも多いです。

犬猫ならば、細胞診をしてどんな種類の腫瘍か検討してから手術なり、化学療法に入ります。

しかしながら、小型のハムスターですと細胞診と病理検査の結果が異なることが多いため、当院では本人の状態が良ければ先に外科手術を実施してから、病理検査に回すケースが多いです。

きなこちゃんの全身状態もよく、全身麻酔にも十分耐えてくれると判断し、早速手術を実施することとなりました。









腫瘍の周囲には栄養血管が何本も走行しており、電気メスで凝固しつつ腫瘍を摘出します。

若干の出血がありましたが、無事縫合も終了です。



ハムスターに点滴を行うのは不可能なので、出血で喪失した水分を補給するため、皮下輸液を施します。



腫瘍摘出部は下写真の通りです。





この腫瘍をスタンプ染色しました。



上写真の黄色丸は細胞質に微細な顆粒を含む肥満細胞腫です。

犬猫ではこの肥満細胞腫は悪性であり、フェレットでは良性腫瘍とされており、ハムスターは現時点では不明だそうです。

きなこちゃんが今後、再発がないことを祈念して経過観察させて頂きます。




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投稿者 もねペットクリニック

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