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ハムスターなど小型げっ歯類の疾病

2012年12月19日 水曜日

ジャンガリアンハムスターの肥満細胞腫

ジャンガリアンハムスターの体表腫瘍は色んな種類のものがあります。

今回ご紹介しますのは、皮下組織に発生した肥満細胞腫のジャンガリアンハムスターです。

ジャンガリアンハムスターのモコちゃん(1歳10か月)は、左肩に大きな腫瘍が生じ、他院からのご紹介で来院されました。



黄色矢印で示した部分が腫瘍です。

既に腫瘍が大きすぎて前肢の可動にも支障が出てきています。

いつもなら細胞診から入るところですが、全身状態は良好で、早速手術して摘出することにしました。











いつも悩まされるのは、小型げっ歯類は体表部が小さいが故、腫瘍摘出時のマージンが十分に取れなくて摘出部位によっては、術後に再発するケースもあります。



腫瘍に分布している栄養血管をバイポーラで凝血・離断していきます。







黄色矢印で示した大きな球体上の腫瘍でした。

出血も最小限にとどめることが出来ました。



患部を縫合しました。

まだ麻酔が覚めきっていない状態です。





術後30分のモコちゃんです。

随分動き回ることが出来るようになりました。

術後に皮下にリンゲル液を輸液し、抗生剤を投薬しました。

摘出した腫瘍をスタンプ染色しました。









黄色丸と矢印で示した細胞が肥満細胞であり、今回の腫瘍は肥満細胞腫と診断いたしました。

肥満細胞腫は犬の場合は悪性腫瘍で、周辺に好酸球が浸潤することが多いのですが、ハムスター(特にドワーフ系)の場合は好酸球の浸潤を伴わないケースが多いです。

またハムスターの肥満細胞腫は悪性度がどの程度なのか、現時点では不明のようです。

今後の再発、転移については要経過観察です。



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投稿者 もねペットクリニック

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