犬の育て方・病気猫の育て方・病気哺乳類の育て方・病気両生類の育て方・病気
  • home
  • スタッフ
  • 医院紹介
  • アクセス・診療時間
  • 初めての方へ
  • HOTEL
 

イグアナ・トカゲの疾病

グリーンイグアナのビタミンD/カルシウム不足(代謝性骨疾患)

今回ご紹介しますのは、グリーンイグアナのビタミンD・カルシウム不足(代謝性骨疾患)です。
ビタミンDとカルシウムは密接な関係にあります。
丈夫な骨を作るためには、いくらカルシウムを与えてもビタミンDが不足していますとカルシウムは吸収されません。
結果としてカルシウム不足の症状がでます。
クル病という症状ですが、エキゾチックアニマルではMBD(Metabolic Bone Disease)と呼ばれています。





MBDは世界中のイグアナの80%あまりが罹患しているといわれます。
成長の段階で症状は異なります。
幼体はカルシウムを多量に必要としますが、MBDになりますと背骨や尻尾の変形・手足の変形・顎の軟化が認められます。
症状が進行すると四肢の麻痺・痙攣・骨折が起こります。

このMBDは自然界にはない疾病です。
100%人為的な原因(食餌・温度管理・紫外線症者が不適切)によるものです。

このグリーンイグアナは元気がなく食欲が消失とのことで来院されました。
ぱっと見て気になるのは、下顎の腫れと変形です。
これは、まさにMBDの特徴とする下顎の腫脹です。
別名グロテスクスマイルと呼ばれています。






治療法は環境と餌の改善です。
冬場であれば十分な紫外線が供給できないので、爬虫類用の蛍光灯を設置する必要があります。
餌はカルシウムを十分に含む野菜を与えます。
チンゲンサイ、ミズナ、コマツナ、ハダイコン等です。
重症例ではビタミンDやカルシウムの投与を必要とします。
残念ながら幼体時の骨の変形は元に戻らないことが多いので、MBDの予防をしっかりして頂きたく思います。




投稿者 院長

カテゴリ一覧

カレンダー

2024年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31